久しぶりの更新となってしまい、申し訳ありません。
今回もJリーグについて書いていきます。
筆者は現地、テレビ観戦合わせて週に1試合以上、観戦しています。
自分自身のプレイヤーとしての経験や観戦していて気付いた点を記します。
DAZNのハイライト(こちら)と Football LAB (こちら)やJリーグ公式サイトのトラッキングデータ(こちら)を用いて分析します。
この試合は0対0の引き分けに終わっています。
はじめに
今回はサッカーの試合の考察をしていきます。
現代サッカーではデータから多くのことがわかります。
このサッカーとデータの面白さを多くの人に知ってもらいたくて書くことにしました。
サッカーが好きな人にはもっと好きになってもらえれば、
そうでない人はJリーグに興味を持っていただければ、幸いです。
結果
Jリーグ公式サイトより(こちら)
Football LABより(こちら)
このデータより前半はG大阪が左サイドでプレーする回数が多かったこと、
後半は低い位置でのプレーが多かったことが分かる。
今回はこの試合を考察していく。
3つのポイント
- システム
- 戦術浸透
- GKの活躍
システム
柏レイソルの狙い
前半11分の49ドウグラスのシュートシーン
ハイライト 1:40 から(ハイライトはこちら)
このシーンは柏の狙いがはっきりと見えたシーンだった。
ボールを奪ってからサイドの高い位置に素早く展開し、左右に揺さぶっての攻撃だった。
6椎橋にボールが渡った際に右のボランチである15斎藤が中途半端に出てしまったため、
47ファンアラーノがスライドできなくなっていた。
4古賀 2三丸とつなぐ
↓
19細谷がいたこと2三丸の位置が低いことで13高尾は出られなかった
↓
最前線の高さと強さのある49ドウグラスに簡単にクロス
ピッチをワイドに使った狙いの明確な効果的な攻撃だった。
この後の前半21分にも柏は右サイドからチャンスを作っていた。
ハイライト 2:17 から(ハイライトはこちら)
G大阪の狙い
26分の39宇佐美のシュートシーン
ハイライト 2:51 から(ハイライトはこちら)
このシーンでは40食野がボールを受ける位置と39宇佐美のボールの引き出し方に注目したい。
40食野が2つのラインの間で受けたことによってズレが生じた。
39宇佐美は相手から一度離れる動きでマークを外しており、オフザボールでのうまさをみせた。
戦術浸透
後半28分 交代
39宇佐美→18パトリック、49ドウグラス→9武藤
これ以降の柏は相手にボールを持たせてカウンターを狙うサッカーに明確に移行。
G大阪は9 Lペレイラ、18パトリックの両選手とも前線でのキープ力に長けた選手。
そのため、中盤のスペースへ落ちてくる選手がおらず、閉塞感があった。
柏は5-4-1のブロックをしき、
攻撃になると10 Mサヴィオ、19細谷がサイドの広大なスペースを使い、うまく意思疎通できていた。
以下はこの日のスタッツである。
Football LABより(こちら)
柏はボール支配率は低いが、クロス、30mライン侵入、チャンス構築率で今季平均を大幅に上回る高い数字を示している。
GKの活躍
最後にゴールを守るキーパー、特にG大阪の1東口のセーブが目立っていたので記述する。
Football LABより(こちら)
チャンスビルディングポイントとは
データからもセーブのチャンスビルディングポイントが今季の3倍以上となっており、
この日の1東口のパフォーマンスは突出していたと分かる。
まとめ
両チームの狙いがはっきりと見えた試合だったのではないか。
G大阪は残留争いの真っ只中、復帰した39宇佐美は期待できるプレーだったのではないか。
交代策にはやや不安が残るが6山本が初出場し、パサーは揃ってきた。
細かく動きなおしてボールをうまく引き出せれば、チャンスは確実に広がるだろう。
柏は明確で合理的な戦術でチーム内の意思の疎通ができていた。
あとは決定力、最後のクオリティーだと感じた。
今季もあと3節だが、データで可視化できる面白さを改めて感じています。
感覚的な部分が客観的に分かると言語化でき、伝えられ、再現性の高いものが生まれ、戦術となる。
これが「サッカー×データ」の面白さではないでしょうか。
お読みいただき、ありがとうございます。