【サッカー研究】 J1第31節|2022シーズン ガンバ大阪×柏レイソル

久しぶりの更新となってしまい、申し訳ありません。
今回もJリーグについて書いていきます。

筆者は現地、テレビ観戦合わせて週に1試合以上、観戦しています。
自分自身のプレイヤーとしての経験や観戦していて気付いた点を記します。

DAZNのハイライト(こちら)と Football LAB (こちら)やJリーグ公式サイトのトラッキングデータ(こちら)を用いて分析します。

この試合は0対0の引き分けに終わっています。

はじめに

今回はサッカーの試合の考察をしていきます。
現代サッカーではデータから多くのことがわかります。
このサッカーとデータの面白さを多くの人に知ってもらいたくて書くことにしました。

サッカーが好きな人にはもっと好きになってもらえれば、
そうでない人はJリーグに興味を持っていただければ、幸いです。

結果

Jリーグ公式サイトより(こちら)

Football LABより(こちら
このデータより前半はG大阪が左サイドでプレーする回数が多かったこと、
後半は低い位置でのプレーが多かったことが分かる。

今回はこの試合を考察していく。

3つのポイント

  1. システム
  2. 戦術浸透
  3. GKの活躍

システム

柏レイソルの狙い

前半11分の49ドウグラスのシュートシーン
ハイライト 1:40 から(ハイライトはこちら

このシーンはの狙いがはっきりと見えたシーンだった。
ボールを奪ってからサイドの高い位置に素早く展開し、左右に揺さぶっての攻撃だった。

6椎橋にボールが渡った際に右のボランチである15斎藤が中途半端に出てしまったため、
47ファンアラーノがスライドできなくなっていた。

4古賀 2三丸とつなぐ

19細谷がいたこと2三丸の位置が低いことで13高尾は出られなかった

最前線の高さと強さのある49ドウグラスに簡単にクロス

ピッチをワイドに使った狙いの明確な効果的な攻撃だった。

この後の前半21分にもは右サイドからチャンスを作っていた。
ハイライト 2:17 から(ハイライトはこちら

G大阪の狙い

26分の39宇佐美のシュートシーン
ハイライト 2:51 から(ハイライトはこちら

このシーンでは40食野がボールを受ける位置と39宇佐美のボールの引き出し方に注目したい。

40食野が2つのラインの間で受けたことによってズレが生じた。
39宇佐美は相手から一度離れる動きでマークを外しており、オフザボールでのうまさをみせた。

戦術浸透

後半28分 交代
39宇佐美18パトリック49ドウグラス9武藤

これ以降のは相手にボールを持たせてカウンターを狙うサッカーに明確に移行。

G大阪9 Lペレイラ18パトリックの両選手とも前線でのキープ力に長けた選手。
そのため、中盤のスペースへ落ちてくる選手がおらず、閉塞感があった。

は5-4-1のブロックをしき、
攻撃になると10 Mサヴィオ19細谷がサイドの広大なスペースを使い、うまく意思疎通できていた。

以下はこの日のスタッツである。

Football LABより(こちら

はボール支配率は低いが、クロス、30mライン侵入、チャンス構築率で今季平均を大幅に上回る高い数字を示している。

GKの活躍

最後にゴールを守るキーパー、特にG大阪1東口のセーブが目立っていたので記述する。

Football LABより(こちら
チャンスビルディングポイントとは

データからもセーブのチャンスビルディングポイントが今季の3倍以上となっており、
この日の1東口のパフォーマンスは突出していたと分かる。

まとめ

両チームの狙いがはっきりと見えた試合だったのではないか。

G大阪は残留争いの真っ只中、復帰した39宇佐美は期待できるプレーだったのではないか。
交代策にはやや不安が残るが6山本が初出場し、パサーは揃ってきた。
細かく動きなおしてボールをうまく引き出せれば、チャンスは確実に広がるだろう。
は明確で合理的な戦術でチーム内の意思の疎通ができていた。
あとは決定力、最後のクオリティーだと感じた。

今季もあと3節だが、データで可視化できる面白さを改めて感じています。
感覚的な部分が客観的に分かると言語化でき、伝えられ、再現性の高いものが生まれ、戦術となる。
これが「サッカー×データ」の面白さではないでしょうか。

お読みいただき、ありがとうございます。

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